真言宗金剛寺の御本尊と脇仏をご紹介します。
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「庚申」とは「かのえ・さる」つまり十干(甲乙丙…)と十二支(子丑寅…)の組み合わせによるもので、昔は月日をこのように呼びました。その組み合わせは六十通りあり、六十日に一度めぐってきます。
金剛寺の本尊庚申様は、正しくは「青面金剛王」と云い、末法の乱れた世の人々の病苦や、あらゆる苦しみを救おうと、お釈迦様が阿弥陀如来様と薬師如来様と相談なされ、青面金剛王となって現れました。
そのお姿は非常に恐ろしいオドロオドロとした憤怒降魔のお姿で、人を食らう夜叉の姿にして、悪人を食らい善人を食らわないと云われ、殊に経典には、清浄なる紐にて本尊青面金剛王に願いを込めて結べば、一切の善人衆生のあらゆる病難・苦難を封じ込め、または、婦人にあっては婦人病・下の病・夫婦和合・恋愛成就などの一切の願いを成就させるとの霊験が顕著であるとされ、その昔は女人庚申信仰が盛んであったとされています。
御開帳は五年に一度の『本尊庚申青面金剛尊大般若法要大祭』のみです。
当寺の大黒様は、八寸の大黒柱の上に彫られた(これが所謂「大黒柱」の語源)大仏師松本明慶作です。
御縁あって当寺にこの大黒様が来られた時、最初はお寺の玄関のホール中央の衝立の前に、来訪者を迎えておられるように安置しておりましたが、来られた方々がこの大黒様を無造作にお触りになられる為、上座敷の上段の床の間に安置。
丁度、平成20年12月24日が子年・子月・子日と三つ子が揃う12年に1回の年である為、本堂の諸尊檀に大黒天祭修法して安置。
以来、玄関、上段床の間、本堂へと、上に上にと登られたので、ご来訪された方々から『出世大黒』と称される様になり、御祈願された方はいろいろと開運され、おかげを頂いておられるようです。